米麹や酒粕から作られる日本の発酵飲料『甘酒』。
甘酒は“飲む点滴”と言われるほど栄養が豊富で、最近では甘酒でダイエットを行っている女性達も多いんだとか。
そこで今回は、甘酒ダイエットのやり方や効果などを詳しく解説していきます。

甘酒の効果
甘酒は、江戸時代から日本人に親しまれている飲み物。
今では寒い冬に飲むイメージが強いかもしれませんが、江戸時代には、夏バテ予防として庶民に親しまれていたようです。
飲む点滴とまで呼ばれる甘酒には、主に下のような成分が含まれています。
- ビタミンB1
- ビタミンB2
- ビタミンB6
- 葉酸
- 食物繊維
- オリゴ糖
- システイン
- アルギニン
- アミノ酸
- ブドウ糖
最近では美意識の高い女性達が美や健康、ダイエットのために飲んでいるのだそうです。
そこでまず、甘酒を飲むことで得られる効果を詳しくみていきます。
新陳代謝を高める
ビタミンB群には炭水化物をエネルギーに変える働きがあります。
もしビタミンB群を摂取しないと、糖質や脂質が代謝されずに身体の中に溜まってしまうことに…。
ビタミンB群を摂取することで身体の新陳代謝を高める働きが期待できます。
脂肪の燃焼をサポート
甘酒には、代謝に欠かすことのできない酵素が100種類以上含まれています。
中でも、リパーゼという酵素は脂肪分を消化し、エネルギーに変えるという働きがあり、内臓脂肪や皮下脂肪を燃焼させる働きがあると言われています。
腸内環境を改善
酵素には腸の働きを活性化する働きもあり、腸内環境の改善が期待できます。
腸内環境が整うと、体内に溜まっている老廃物や毒素が体外に排出されやすくなり、巡りの良い痩せやすい体質に近づけます。
食べ過ぎを防止
甘酒の甘味はブドウ糖。ブドウ糖は摂取するとすぐにエネルギーとなって消費されます。
また満腹中枢を刺激するため、食事の前に甘酒を飲むことで食べ過ぎを防ぐことができ、おやつ代わりに飲むことで間食を控えることもできます。
美肌効果
甘酒にはシミや美白に効果的と言われているコウジ酸が豊富に含まれています。
保湿効果をもたらすビタミンB群、代謝を促進し、アンチエイジングが期待できる酵素なども豊富。そのため、美肌効果も期待することができます。
美髪効果
甘酒に含まれるビオチンという成分には、コラーゲンなどのたんぱく質を作る働きがあります。
また、頭皮の新陳代謝も活発にさせるため、頭皮の皮下組織の血流も良くなり、美髪へと導きます。
疲労回復
甘酒には、ビタミンB2が豊富に含まれており、これは疲労回復の効果があると言われています。
なかなか疲れが取れないという場合は、就寝する1~2時間前に、100mlほどを飲むとよいでしょう。
リラックス効果
甘酒に含まれている豊富なアミノ酸にはさまざまな身体によい効果があり、中でもGABAというアミノ酸は、ストレスや疲れを緩和する働きがあります。
古くから親しまれてきた甘酒には癒しの効果があると言われるのがこのためです。
興奮している時やストレスを抱えている時は、交感神経が優位に働いています。
そのため、甘酒を飲むことで副交感神経を優位にするように働きかけ、リラックスすることができます。
甘酒ダイエットのやり方
甘酒には、魅力的な様々な効果が期待できることが分かりましたね。
では実際に甘酒ダイエットは、どのように行えばよいのでしょうか?
いくつかやり方があるので、無理せず実践・継続できそうなものからチャレンジしてみてください。
1食を甘酒に置き換える
甘酒ダイエットにはいくつかのやり方がありますが、最も効果が出やすいのは、一日3食食べるところを「1食だけ甘酒に置き換える」という方法です。
問題は“いつ置き換えるか”ですが、一番取り組みやすいのは朝ではないでしょうか。
朝に甘酒を飲むことで、甘酒に含まれる豊富な栄養がエネルギー源となって活動量がアップ。
さらに消費カロリーが増加することも期待できます。
毎食前に30ml飲む
置き換えると、空腹が我慢できずにかえって食べ過ぎてしまうという人もいるかもしれません。
そんな場合は、毎食前に30mlの甘酒を飲んでみましょう。
そうすることで、満腹中枢が刺激され、食べ過ぎを防ぐことができます。
おやつの代わりに飲む
甘いものや間食が我慢できないという人は、おやつ代わりに甘酒を飲むのがおすすめ。
甘味のある甘酒を飲むことでダイエットにつきまとう「我慢」を解消。
それと同時に、少量で満腹感も得ることができので、結果として摂取カロリーを抑えることができます。
甘酒ダイエットで気を付けること
甘酒ダイエットを行う前に、必ずチェックしておくべき注意点がいくつかあります。
これらが抜けてしまうと、ダイエット効果が半減してしまったり、かえって体重アップしてしまう場合もあるのでしっかりと抑えてください!
1日の摂取目安は200mlまで
甘酒100mlのカロリーはおよそ80kcal。
お茶碗一杯分のごはんのカロリーはおよそ240kcalなので、それに比べると低カロリーですが、飲み過ぎには注意が必要。
甘酒はブドウ糖を含むため、飲み過ぎると糖質の取り過ぎになってしまいます。
甘酒が原因で太ってしまわないように、1日200mlを目安に飲むようにしましょう。
米麹から作られた甘酒を選ぶ
甘酒は、酒粕から作られたものと米麹から作られたものの2種類があります。
酒粕から作られる甘酒は、酒粕に砂糖と水を加えて甘くしてありますが、米麹は自然の甘さを引き出したもので砂糖は使われていません。
また、酒粕で作られた甘酒はアルコール分が含まれているものも多いため、アルコールに弱い人や香りが苦手な人は要注意。
甘酒ダイエットを行う際は、米麹から作られたものかどうかきちんと確認しましょう。
温めすぎない
甘酒にはビタミンB群が豊富に含まれています。
上でも見てきましたが、このビタミンB群はダイエットに欠かせない栄養素です。
しかしながら、熱に弱いというのが弱点。
甘酒を温めすぎてしまうと、ダイエットに必須なビタミンB群が失われてしまいます。
甘酒を温めて飲む場合は、温めすぎないように注意しましょう。
甘酒は冷蔵・冷凍で保存する
米とコウジから作られている甘酒は発酵飲料。
そのため、発酵が終わっていない場合、常温に置いたままでいるとさらに発酵が進んでしまいます。
発酵しすぎた甘酒は味や香りが悪くなり、飲みにくくなったり、傷んでしまう場合もあります。
一度開封した甘酒は冷蔵庫で保存し、できるだけ早く飲み切るようにしましょう。
甘酒の効果的な飲み方
栄養豊富で、様々な効果が期待できる甘酒。
シンプルにストレートで飲むのもよいですが、ひと手間加えることで、甘酒の効果をさらに引き出すことができます。
ここでは、そんな甘酒の効果的な飲み方をいくつか紹介します。
甘酒+ショウガ
甘酒のニオイが苦手な人や、冷えが気になる人におすすめなのがこの飲み方。
甘酒1杯に対してすりおろしたショウガを小さじ1~1/2ほど入れてみてください。
ショウガにはジンゲロンとジンゲロールなどの辛味成分が含まれています。
皮つきのすりおろしたショウガを加えることで、手や足の末端にある血管を開き、血流が促進され、体を温めてくれます。
甘酒+豆乳
豆乳を加えることで飲みやすくなり、さっぱりとした後味に。
大豆イソフラボンによる美肌効果やバストアップなども期待できる飲み方です。
砂糖を含まない無調整豆乳と甘酒を1:1の割合で混ぜましょう。
単にコップで混ぜても十分美味しくいただけますが、ブレンダーで混ぜるとよりクリーミーな仕上がりになります。
甘酒+ヨーグルト
ヨーグルトは、動物性の発酵食品。
植物性の発酵食品である甘酒と組み合わせることで整腸作用が期待できます。
朝食代わりにコップ1杯飲むのがおすすめです。甘酒1杯に対して、ヨーグルト大さじ1程度を加えましょう。
さらにレモン汁やきな粉やシナモンを少々加えると、毎日飽きずに飲み続けることができます。
ココア+甘酒
ココアを入れることで、カカオポリフェノールによる美肌効果が期待できます。
また、ココアには自律神経を整える効果も。
甘酒1杯に対して、ココア小さじ1/2〜1杯ほどを入れるのが目安です。
甘酒+陳皮
陳皮とは、ミカンの皮を乾燥させたもののことで、1年以上陰干したものは生薬として使われています。
陳皮に含まれるポリフェノールの一種・ヘスペリジンは、血流の改善を促す作用があり、血の巡りがよくなることで、全身を温めてくれます。
甘酒+ホットレモネード
レモンのさっぱり感と甘酒のほんのりした甘みが絶妙にマッチしたおすすめのレシピ。
気分転換したい時にぴったりです。
レンジなどでほどよく温めた甘酒に、レモン汁大さじ1杯を混ぜましょう。
温めすぎてしまうと、ダイエット効果は期待できるビタミンB群が失われてしまうため注意しましょう。
甘酒+野菜・果物
十分な満足感とたくさんの栄養が摂れるのがこの飲み方。
甘酒1杯に、野菜や果物を入れてブレンダーでかくはんすれば、甘酒スムージーが出来上がります。
夏は冷凍フルーツか氷を少量入れるとひんやりと冷たいスムージーに♪
朝の置き換えはもちろん、おやつ代わりに飲むのにピッタリです。
まとめ
今回は、甘酒ダイエットのやり方や効果などを詳しく見てきました。
栄養豊富な甘酒は、ダイエット中に不足しがちな栄養素をしっかりと補うだけでなく、美肌や便秘解消、リラックス効果まで期待できる女性の強い味方!
飲む際は、米麹で作られたものを選ぶ、飲みすぎに注意するなどのポイントをしっかり押さえて、毎日飲み続けることが重要です!
毎日美味しく楽しく、甘酒ダイエットを実践してみてください♪
